JOOKEY(ジョーキー)

怖い話芸人のダイノジ大谷が、稲川淳二の超こわい話からBest5をピックアップ!背筋も凍るような恐怖体験をお届けします・・・

ダイノジ大谷の「ワンポイントえぇ怪談」

実はこれ、ぼくが一番パクりたい怪談です。この話を稲川さんが語ると、感覚的に訴える「イヤな感じ」や「怖さ」が、肌に触れるようにまざまざと伝わってくる。おかしな推薦になりますが、怪談で人を怖がらせたい人はこの怪談を教科書にすると最適だと思います。

中古車


北国での話なんですがね、自動車の運転免許証を取得した、まあ仮にA君としておきましょうかね。

念願の運転免許証を取得して
やっぱこうなると、やっぱり車がほしいわけですよね。
かといって、おいそれと買えるわけじゃないんで。

「なんかいい車はないかな」なんて思ってたら、そんなときに友達から
「自分の知り合いが車を安く売りたがっている」という話をした。
で、
「ええ、それどんな車?」って聞いてみると、白いボディの2リッターの四輪駆動のラリー仕様だって。ラリー仕様っていうのが気に入って。「いいなあ」と。

「まあ、いくら中古車でもたぶん自分じゃ買えないだろう」と思いながら
「ねえ、売りたがっているって、いくらで売るって言ってるの?聞いてくれる?」となると、これがまあ買って1年ほど経っているんですがね。
足回りから何から全部きれいに変えてあって、補強してある。

で、調子はいいんですが、2カ月ほど前にね、雪道を飛ばしていて雪の壁に頭から突っ込んじゃった。そんなもんだから、そのフロントのほうは少しこの修理をしたんで。
それと結構距離を乗ってるから
「50万でいい」って言ったの。

「50万だったらな、買えない額でもないしな」と思って、
「おい、悪いけどさ。それ譲ってもらえないかな?」

で、友達に頼んでもらって。で、手続きも済んだわけだ。自分のものになった。これはもう乗りたくてしょうがない。そうこうして、いよいよその車を取りに行ったわけだ。いや、よし乗ってやろう。ねえ。

雪道飛ばしてみたくなる。季節は冬の終わりなもんですからね、市街地にはそう雪はないですけど、ちょいと郊外に出ると、まだ雪がだいぶ残っているんで。

早速車に乗って・・・