JOOKEY(ジョーキー)

メニュー

【第二話】クマのぬいぐるみの真相

「放送終了の砂嵐を見続けると何かが映る」
「番組内でゴキブリを食べた出演者が死亡」
「あるCMで流れている曲は呪いの歌」……

嘘か本当か分からない噂──
テレビはたくさんの都市伝説を生み出しました。中でも最も多くの人に語り継がれ、漫画やバラエティ番組でも頻繁にパロディ化された「クマのぬいぐるみ事件」をご存じでしょうか?

子ども向け番組で「『き』からはじまる言葉を探そう」というゲームが始まる。

「きいろ」「キリン」「キャラメル」……
おねえさんを囲むように座った子どもたちから、口々にかわいい回答が飛び出す中、ある男の子の発言がお茶の間を凍てつかせた。

「キンタマ!」

新任のおねえさんは、何とかこの場を切り抜けようと「もっときれいな言葉を探してみようね」と笑顔でたしなめた。するとその男の子は間髪を入れずに、こう叫んだのだ──

「きれいなキンタマ!!」

──ディレクターが軌道修正できないと判断したのか、そのまま番組はコマーシャルに突入した。

今なら「不体裁」「放送事故」と言われるこの事態。実は当時、こうした「ぶった切り」や「しばらくお待ちください」の画面が出て放送が中断されることはよくある出来事だった。しかし本当の事件は、この後に起こったのだ。

コマーシャルが明け、場面は先ほどと同様、子どもたちがおねえさんを囲むように座っている。しかし、先ほど「キンタマ」と叫んだ男の子はもう居ない。

男の子の居たであろう、その場所には、クマのぬいぐるみが置かれていた。

そして、番組は何事もなかったかのように、言葉探しゲームを繰り広げていた。

いかがでしょうか。
大人であれば「場にそぐわない発言をする子を退場させたのだ」と察しの付くこの事件。目の当たりにした当時のちびっ子たちは「空気が読めないコマッタちゃんは、ぬいぐるみにされてしまうんだ」と震撼したそうです。

さて、お気づきの方もいらっしゃるでしょうが、この逸話には疑問点がつきまといます。
まず、どうして問題のシーンをカットせず、そのまま放送したのかと言う点。また、これだけ有名な事件なのに、なぜ当時の映像が出回らないのかという点です。
この2点から「クマのぬいぐるみ事件」は良く出来た作り話だ、というのが通説でした。

──ところが、

ある番組で当時の「おねえさん」がこの事件について発言したのです。

「そういう子がいたのよ」
「うるさいから出て行って貰ったの」

当時、VTRの編集には時間も費用も掛かるため、ドラマ以外は撮ったまま放送していたこと。またVTRが高価だった当時は上書きして使い回すのが普通だったため、事件のテープは現存しないであろうとのことです。

果たして、おねえさんのこの証言はバラエティ番組的なネタなのか、それとも……?

「よしもとJOOKEY」編集部では、クマのぬいぐるみにされた男の子(推定53歳前後)からの証言をお待ちしております。

都市伝説一覧ページはこちら

このページのトップへこのページのトップへ

よしもと動画はこちら

よしもとJOOKEYトップへ